Googleが3rd Party Cookieの廃止を宣言してから、すでに数年が経ちました。 2024年の完全撤廃から2年が経過した今、Webの世界はどう変わったのでしょうか。
実は、「ターゲティング広告は完全に消えた」というのは幻想です。 彼らは形を変え、より巧妙に、あるいは「同意」という名目を利用して生き残っています。 今回は、2026年現在のWebブラウジング環境と、私たちが知っておくべき「追跡」のリアルをお話しします。
広告は消えていない。手法が変わっただけ
私が開発者ツールを開くたびに驚くのは、バックグラウンド通信の多さです。 Cookieが使えなくなったことで、追跡技術は「Fingerprinting(指紋採取)」へと移行しました。
また、Googleの「Privacy Sandbox」によって、Topics APIのような新しい仕組みが導入されています。 これは「見えないところでよしなにやってくれている」ように見えます。 しかし、実際にはブラウザが私たちの興味関心を学習し、広告主に伝えているのです。
2026年のブラウザ勢力図
Chrome一強時代に変化はあったのでしょうか。 各ブラウザのアプローチを比較してみましょう。
- Chrome : バランス重視の姿勢。Topics APIによるインタレストベース広告を標準化しています。
- Edge : ビジネスユーザー向け。追跡防止機能は強力ですが、AI(Copilot)との統合が加速しています。
- Safari/Firefox : 徹底した「アンチ・トラッキング」路線。AppleのITPはさらに強化され続けています。
同じWebを見るにしても、どのブラウザを使うかで「抜かれるデータ」が全く違ってきているのです。
私たちにできる「自衛」の最適解
結局のところ、私たちはどうすればいいのでしょうか。 「便利さ」と「プライバシー」のトレードオフは、常に突きつけられる課題です。
一番危険なのは、「無料だから仕方ない」と無自覚にデータを提供し続けること。 まずは、ブラウザの設定を見直すところから始めてみてください。 デフォルトのままでは、必要以上の情報を差し出している可能性があります。
- ブラウザ設定の見直し : トラッキング機能や広告のパーソナライズをオフにする。
- 拡張機能の活用 : uBlock Originなどのツールを導入して不要な通信をブロックする。
So, what’s next?
Webの世界は「誰でも自由に見れる場所」から、「IDや同意がないとアクセスできない閉じた空間」へと少しずつ変化しています。 Cookieなき後の世界で、私たちはどう振る舞うべきでしょうか。
完璧なプライバシーなど、現代のインターネットには存在しないのかもしれません。 それでも、「自分のデータを誰に渡すか」は、自分で選び取る時代です。 まずは今日、メインで使っているブラウザの設定画面を開いてみることをオススメします。
