ボーイング社のストライキは、2024年9月13日にはじまり、まだ継続しています。
約33,000人の労働者が参加しているらしく、航空機の生産をすることができず、1日で約5,000万ドル(日本円で約70億以上)の損失を垂れ流しています。
……エグない?
ストライキが長引いていることで、17,000人規模のレイオフ(一時的解雇)も計画されており、これからどうなっちゃうの感がすごいです。
ボーイング社のストライキが起きた背景
ボーイング社でのストライキは、2024年9月13日に始まりました。
約33,000人の労働者が参加しており、ボーイングの労働組合である国際機械工労働組合(IAM)が、賃上げや年金制度の改善を求めて行われています。
これは16年ぶりの大規模なストライキとなっています。
このストライキはまだ終結の目処が立っておらず、ボーイング社は毎日5,000万ドル規模の機会損失をしており、企業の存続も危うい状況になっています。
スト終結したいけど出来ない理由がある
ボーイングは、過去数年にわたり経営難に直面しています。
2023年には利益を上げられず、2024年の第3四半期には約60億ドルの赤字が予想されています。
ストライキの影響で、航空機の生産がほぼ停止しており、毎日約5,000万ドル規模の経済的損失をしており、経営はさらに悪化していると予想されます。
━━ようするに、賃上げしようにも金がないってわけです。
苦肉の策として17,000人規模のレイオフを計画
ボーイングが競争力を維持するため、17,000人の従業員をレイオフする計画があるらしい。
この削減には、幹部や管理職も含まれ、全従業員の10%に相当します。
ボーイングのCEO、ケリー・オルトバーグ氏が発表したこの決定は、同社が直面している財政的な課題に対応するためのもの。
具体的には、製造に影響を与えた機械工のストライキや、777X機の納入遅延などが挙げられます。
経営難に窮している要因は、737 Max機の運航停止や、致命的な事故に関連する法的問題が大きく、その課題を解決する777も作れないんだから……。
もうどうしたらいいの~って状況ですね。
日本で同規模のストライキがあったことは?
日本において、ボーイング社のストライキと同規模のストライキは過去にいくつか存在しましたが、特に注目されるのは1970年代の春闘や、1980年代の大規模な労働争議です。
1970年代の春闘
春闘は、労働組合が賃上げや労働条件の改善を求めて行う闘争のこと。
特に1970年代には、多くの労働者が参加しました。
1971年には、国鉄や私鉄の労働気味合が連携してストライキを行い、交通が麻痺する事態まで発展したこともあります。
1980年代の労働争議
1980年代は、特に自動車産業や電気産業で大規模なストライキが行われました。
これらは労働者の賃金や労働条件の改善を求めるもので、数万人規模の参加者がみられました。
ボーイング社のストライキと比較
ボーイング社のストライキは、約33,000人の労働者が参加しています。
日本の近代はこれと同規模のストライキはなく、労使関係が比較的安定している背景がみられます。
また、ストライキ自体も少なくなっています。
ある意味、1970~1980年代に行われた大規模ストがあってこそ、現在の労使関係が生まれたのだと感じます。
まとめ:1日700円の損失でもデカいのに
1日70億の損失に直面したら、あなたはどうしますか……?
1日700円、誰かにコンビニ弁当を奢るだけでも大きな損失なのに、1日70億はもう━━DOGEZAで許されるくらいなら、マントルまで頭を突き立てたいくらい。
ボーイングの株価は、致命的インシデントや業績悪化から下落傾向が止まらず、スト発生で大きく動いてないことから、市場からも見放されている感じがします。
民間機と防衛部門で赤字が9000億円以上が見込まれているらしく、存続すら危うい状況ですが、レイオフなど経営改善が進むことで、どう変化していくのでしょうか……。
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