JR東海と積水化学工業は、新幹線防音壁にペロブスカイト太陽電池を設置する実証実験を開始します。
この実証実験は、2025年1月からJR東海の小牧研究施設で行われます。
……ペロブスカイト太陽電池ってなんぞや?と、初めて聞いた名称で気になりました。
本記事では、次世代の太陽電池がもたらす、新しい再生エネルギー捻出方法についても説明しています。
ペロブスカイト太陽電池とは?
ペロブスカイト太陽電池は、次世代の太陽電池として注目されている、新しいタイプの太陽電池です。
従来のシリコン太陽電池とは異なり、ペロブスカイトと呼ばれる特殊な結晶構造を持つ材料を使用しており、高い変換効率、低コスト、軽量・柔軟性、デザインの多様性などの特徴を持っています。
つまり、据え置きパネル型から壁面に貼り付ける型へ転換するチャンスといえます。
日本が太陽光発電をするうえで不利なのは、土地が広くないし山が多いこと。
ペロブスカイト太陽電池はフィルムタイプなので、防音壁だったりタワー型マンションの壁に貼り付けることもできるから、再生エネルギーを作る手段がひとつ増えるわけです。
この技術は、狭い日本で効率的な太陽光発電を実現するのに最適と思いませんか?
新幹線防音壁への応用
新幹線の防音壁は当たり前の話ですが、防音だけが役割です。
そこに「発電できる」の要素が加われば、運行コストから電気料金を削減することが期待できますよね。
発電能力が高ければ、要所に蓄電施設を配置することで、近隣に電力をわけることもできます。
防音壁自体、近隣への騒音対策に設置していたものだから、整備したりなんだりのコストはお金にならないわけです。
もしその壁が発電可能になったら……?
高速道路も防音壁がありますし、あらゆる「壁」に採用される低コストも実現できれば、高い建物が多い日本の都市部が発電施設になる未来もありそうですよね。
実証実験の目的
今回の実証実験では、ペロブスカイト太陽電池の発電性能や耐久性を評価します。
また、新幹線防音壁への設置が、環境や景観にどのような影響を与えるかについても調査します。
実証実験の結果が良好であれば、ペロブスカイト太陽電池は、様々な場所に設置される可能性があります。
例えば、ビルや住宅の屋根や壁面、自動車の屋根やボンネット、ウェアラブルデバイスなど、様々な用途が考えられます。
まとめ:ペロブスカイト太陽電池が拓く未来
ペロブスカイト太陽電池は、”壁に貼り付けるタイプ”の次世代型太陽電池として、大きな期待が寄せられています。
もっとも電力を使う都市部は、再生エネルギーの確保が難しい区域でした。
壁に貼り付けるタイプの太陽光パネルが実用化されたら、パネル型の設置が困難だった都市部で太陽光発電の効率が上がるし、ビル群ほど発電施設になりえるのでは?
懸念されるのは、日照不足になりやすい地域だったり、着雪しやすい地域での対策かなと。
日光がないと発電されないので、日陰になりやすい山間部だったり、雨が多い梅雨シーズンの発言効率が気になるところ。
北日本は雪が多いし融雪するにも電力が欲しいから、この課題をクリアしたら世界中に広まる技術かと思います。
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