副業で「チャットBOT作成」の需要がけっこう多い。
どんなビジネスや分野が必要としているのか、予備知識を事前に入れておくことで、案件の種類問わずすんなり対応しやすくなります。
本記事では、需要の多い分野とその理由について、簡単にまとめています。
AIチャットBOTの需要がある分野・ビジネスは?
AIチャットBOTがどんなもの?
ざっくり説明すると、顧客の疑問質問にテキストベースでやり取りするチャットのこと。
ぶっちゃけ生成AIをそのまま使えるので、導入だけなら、エンジニアに頼むほどじゃない。
エンジニアに求められるのは、自社専用の知識を叩き込んで最適化することがひとつ。
もうひとつは、APIを利用したオリジナルモデルで、ウェブサイトや店頭の端末で稼働するもの。
案件に求められやすいのはだいたいこのふたつ。
必要としているビジネスジャンルは、以下の例などがあります。
- コールセンターやカスタマーサポート
- 医療とヘルスケア
- 教育分野(eラーニング)
- 金融サービス
- 旅行・観光業
- 不動産
- EC・小売
チャットBOTを最適化するためには、取り組む分野の知識が多少なりとも必要です。
それではひとつずつ、「どんな用途に使われるか」を想定した説明をしていきます。
1.もっとも需要がある?コールセンターの自動化
”サービス”を販売している企業のコールセンターは、「カスハラ」による従業員のメンタルサポートにもっともコストを割いています。
真面目な質問をしてくる人もいれば、雑談以下の猥談をする人もいるのがこの業界。
そういう人をいちいち”お客様”として扱わないといけないのが、コールセンターの理不尽さで、金にもならないしコンプラで晒し上げることもできないから、まともに相手するほど利益は下がります。
それに、コールセンター1人につき、お客様は1人までしか対応できません。
AIチャットBOTなら、同時にコールされても対応することができるし、感情もないし疲れないから24時間稼働も1年中続けることができます。
システムを1度組んでしまえば、AIが対応できることは任せて、人が必要ならその時だけコールを飛ばすようにすれば、人を多く雇う必要もなくなるし、業務効率もあがります。
コールセンター(お客様相談)は、製品やサービスを販売している企業ならどこでも必要だから、需要はもっとも多い分野のはずです。
2.医療は人に寄り添う論理と未来にふれる業種
医療分野に求められるAIチャットBOTは、受付の代行やオンライン診療になります。
生命に関わるセンシティブな分野のため、AIボットには信頼性とセキュリティが求められます。
なので、機械学習・データサイエンス・強固なセキュリティと秘匿体制が重要ですから、ふつうに考えて個人に対応できうる案件ではないし、まず企業に外注するのが定番でしょう。
もしかしたら、地方の個人診療なら営業をかけることで、可能性はなくもない。
診療対応が限定されているから、受付の受け答えを1年分データとして集めて反映し、追加があれば機械学習に任せる的なシステムを組むことで、病院の司令塔を作り上げることも可能です。
入力すべきデータ内容をテンプレ化すれば、汎用することもできるため、データセットを販売する道も見えるでしょう。
ただし、医療ミスに繋がった場合は責任問題が降りかかります。
ウェブ上でQ&Aに答える程度ならそこまでなることは考えにくいものの、契約書にきっちりその辺の保証と補償を明記したほうがいいので、弁護士と協力できる人が望ましいかと。
3.AI講師も当たり前になりそうな教育業界
教育機関のAI化は、事務作業を代行させるのが主な目的。
特に塾や予備校は「個別学習」がトレンド化しているので、学ぶ範囲やスケジュールを個人に最適化する方法として、AIが有効になります。
チャットBOTの役割は、生徒からの質問に答える形で使われるし、スケジュールを決めるうえでの相談役としても活躍します。
生徒と教員でデータ共有するパイプ役に、AIの自動処理が役に立つというわけです。
なので専門アプリ開発とか、テスト問題の作成補助だったり、オンライン学習のテキスト最適化などなど、システムを作成しつつ使い方をレクチャーすることに需要があります。
4.受付業務を自動化したい金融業界
金融業界のAI化はけっこう進んでいますね。
どこにチャットBOTが入り込めれるかというと、日常的に使うだろう「残高照会」「引き落とし・振込」「商材案内」などのサービス面です。
そして大きいのは詐欺案内の対処ですね。
例えば毎月25日に給料が振り込まれるなら、26日以降に引き落としがあって残高照会したりなど、定期的に使うサービスがあるはずです。
よく使われるサービスを記憶して、リマインダー的に案内を送るテキストを生成するのに、AIが役立つわけです。
大きな金額が動くことは、カード会社なら「こんな買い物しました?」とコールしてくる話題を耳にしたことがあると思います。
そういった判断をAIにさせるため、顧客ひとりひとりの日常データを学習して、違う動きをしたらすぐ通知するようなシステムは、どこの銀行も欲しいはずです。
5.自動翻訳が強みになる観光業界
インバウンド需要が喜ばれる中、困っているのは言語の壁。
近年はリニアな翻訳アプリも増えたし、多言語対応もしているから、スマホ1台あればどの国の人ともテキストで会話することができます。
人気な観光地はそういった対策が先んじて取られているものの、地方のいち商店で対応しきるのは難しい。
商品は画一ではないため、共通するシステムは使えないし、店やサービスごとに最適化する必要があるのが困りどころだし、なにより自作はもっとむずかしい……。
観光業界は”協会”があるものの、基本的に個人事業です。
AIチャットBOTが求められるのは、宿泊の予約受付だったり、店舗への質問に多言語で答えること。
大手チェーンは専用のサイトを持っており、多言語対応も当たり前なのですが、地方の小さな個人経営でそこまで対応しているのはそうそう無いですよね。
なぜか外国人が多く訪れる地域もあったりするし、そういった場所での困りごとを解決するため、AIチャットのシステム作成や翻訳機能をレクチャーするビジネスは需要があります。
特に電話応対を自動化し、予約対応までAIに任せられると、電話待ちや応対に時間が取られることもないため、人に余裕が生まれるからありがたいですよね。
6.顧客の欲しい物を案内できる不動産
不動産業界の必要なAIチャットBOTは、顧客のわがままに付き合えるモノ。
物件に希望することをキーワード化して、リスト化している中から最適を選ぶ方法は、昔から変わっていません。
現在だとそれは、もっともAIに任せやすいことです。
顧客と長々セールストークをして、案内してーのをすると、1人の従業員がつきっきりになりやすいし、セールストークが下手だと逃がしてしまう要因にもなります。
物件に求めるモノを網羅してもらい、所持・紹介できる物件からリストアップするだけなら、Excelの検索機能でも十分使えますけど、自動化するなら話は別。
マーケテティング、セールスレターのリマインド化など、業務内容にAIを組み込むアドバイスもできるため、入り込む余地は多いにありますよね。
7.おそらくAI化が最も進んでいるEC業界
EC業界のQ&Aは、チャットBOTがもっとも早く進んだ業界でしょう。
Amazonは自力のコールセンターから、独自のAIチャットBOTに切り替わったし、他の大手ECも顧客の受付はBOTが反応してくれるのが当たり前になってきました。
この分野でいまさら介入する余地は無いのでは……?
しかし、個人運営の販売サイトも急増しているため、受注受付の自動化まで手がまわってない人も多くなっています。
個人販売のECはインスタと連携できる強みもあります。
インスタは個人クラフターや工芸品を紹介するのにも適しており、副業としてコンサルが紹介しやすい背景もありますが、受注に対する処理までは考えられていません。
特に質問系は、DMでひとつひとつ文章を考えて打ち込むのは、とても時間がかかる作業です。
これを自動化するのは、Metaのシステム上でも可能ですが、AIを使って回答を自動生成するほうが、キーワードに対して柔軟な対応が可能になります。
顧客を見つけるなら、SNSで手芸品を紹介している人などに営業をかけてみるのもアリでしょう。
まとめ:AIチャットBOTを作ること自体は簡単
変な話ですが、チャットBOTの作り方は生成AIに作り方を聞けば、作ることができます。
作るまでは簡単だけど、”実際に導入”は別の話。
最大の敵は「品質を求め続ける顧客」にあって、用途や希望に沿う形で実装するのがむずかしいのは、営業と製造は永遠にわかりあえない状態と同じです。
そんなわけで、ChatGPTをふつうに扱えるなら、副業で受けても作れるのがチャットBOT。
━━なんですけど、実装後のアフターフォローなどを含めると、やはり専門知識が備わってこそ、自信を持って受けられる業務かなと思います。
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