自転車の罰則金強化を子どもにわからせないと親が困る話

自転車の罰則金強化を子どもにわからせないと親が困る話

2024年11月から道交法が改正され、自転車の違反に罰則金が追加されました。

これは「年々増える自転車による事故を抑制するための施策」ですが、内容を知れば「えっ? これアウトなの?」と思う人もいるのではないかなと。

罰則金もそこそこ高いし、学生はお小遣いで支払える金額とはいえない。

「━━じゃあ誰が払うの?」って話ですよ。

目次

新たな自転車の違反罰則金がこちらになります

新しい自転車罰金の報道では、「ながらスマホ」と「酒気帯び運転」ばかり取り上げられてますね。

これらは特に罰則が強化されたためであって、実はもっと”やりそうな違反”にも罰金が設定されているんですよ。

違反内容罰金
信号無視5,000~8,000円
一時停止違反5,000~8,000円
歩道通行や逆走5,000円
ながらスマホ12,000円
酒気帯び運転50万円以下
踏切侵入違反5,000円
傘差し運転5,000円
イヤホン装着運転5,000円
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/cycle_kaisei.html

車を運転している人はこの違反内容と罰金を見て、こう思うはずです。

「見つけ次第なら警察ウハウハで罰金フィーバータイムなのでは?」……と。

それだけ「一時停止違反」「歩道通行や逆走」「ながらスマホ」「傘差し運転」「イヤホン装着運転」は、日常的に見かけるはずです。

子どもの違反金を親が支払う必要はあるかどうか

民法714条1項にこう記載されています。

「子どもが事故を起こしたときは、子どもを監督する義務がある親が損害賠償責任を負う。ただし、監督義務を怠らなかったときは責任を追わない

この法律は、子どもが他人の物やらなにかを壊して、損害を求められたケースに当てはまります。

そもそも子ども支払い能力は親に依存(お小遣い的な意味で)するため、子どもに支払い能力がない場合は、親が賠償金なり違反金を支払う or 立て替える必要があります。

ですから原則として、子どもが「こんなお金払えないよ~💧」と違反金で泣きついてきたら、親が支払う義務が発生するわけです。

ただし、事前に自転車の罰則が強化されると教えていつつ、「こういうことはしていけない!」と教育(監督)をしていたら、法律上では支払い義務から逃れることはできます。

まぁ……倫理観から世間のバッシングに逢う可能性は高くなりますけどね……。

もし違反金を支払わず催促から逃げ続けたら?

違反金の取り立ては税金ほど厳しくありません。

なので、逃げ続けるケースもネット上の情報で散見します。

ただし、罰金を期限内までに支払わないと、刑事処分の手続きがはじまり、起訴されて家裁行きになる可能性もあります。

つまり、前科がつく可能性があるわけです。

自転車の罰金は自動車に比べて軽いし、免許剥奪という最大の抑止力もないため、数を重ねられるとたまったものじゃありません。

なので自転車に乗っている子どもがいるなら、口酸っぱいレベルで道交法を守るように伝えておくべきです。

それでも破る・破り続けるなら、「もう知らん」と突き放しても、親に支払う義務は発生しません。

11月1日からしばらくは違反取締が強化されそう

報道内容は主に大人を対象にしていますが、自転車の罰則は子供にも等しく適用されます。

なぜかといえば、道交法だと、公道で自転車に乗っていれば軽車両と認識されるからです。

自転車は免許がいらないため、運転免許を取れない年齢でも乗ることはできますが、公道を走るうえでは道路交通法を守る必要があります。

変な話、免許を取れない16歳未満は道交法をロクに知らなくても、自転車には乗れるんだけど、改正した法律やら罰金の存在を知らないライダーも多い。

自動車の免許を持っていそうな大人のライダーも、自動車と同じようにルールを守って公道を走っている人は、とても珍しいくらい少ないです。

自転車は歩行者の気分で乗ったらダメ!

歩行者は公道で最強の存在ですが、自転車は公道だと自動車と同じ扱いです。

進行方向に対して左車線を走る必要があるし、歩道を走ることはできないし、夜間に無灯火で走ると違反だし、一時停止で停止線を止まらずに越えると違反だし、横断歩道も乗った状態でわたることができません。

自転車でもっとも厄介だろうルールが、歩道も走れる「普通自転車等及び歩行者等専用」の標識(青い看板に自転車と手を繋いだ大人と子どもがいる標識のこと)がある歩道の使い方です。

ここは自転車も乗ったまま通行できるんですが、標識がある区分だけなのに、いつのまにか切れている箇所があるからです。

もちろん標識外で乗っていれば違反となり、罰金を支払うことになります。

でも、この標識がなぜあるかといえば、車道を走るほうが危険な道路だからです。

例えば、交通量が多い国道とか、車道が狭いけど歩道が広くて余裕があるなど、車道を走るべき自転車が安全に走行するための退避道路として受け取っていると、走ってもいい区分がなんとなく理解できるかと思います。

まとめ:違反は現行犯で捕まえるのが原則だけどドラレコも証拠になる

公道で警察に捕まるのは、基本的に現行犯が条件になります。

この条件下では、オービス(自動速度取締)が例外となりますが、これは証拠として画像(映像)と走行速度の目安が記録されているため、写された時点でアウトになります。

近年はドラレコを装着している車が増えていますし、録画の画質も詳細化しているため、交通事故では映像証拠として使われることも当たり前になってきました。

逆に、公道で違反行為をしている車なり自転車を発見した場合、ドラレコの映像をもとに通報して、逮捕されるってケースもあるんじゃないかなと感じます。

これは「あおり運転」が近い実例で、ドラレコの映像に煽ってきた車の特徴とナンバーにタイムスタンプがあれば最強の証拠になります。

同様に、毎日のように逆走している自転車がいるとか、「傘さし運転してる!」とか、名前は知らないけど違反行為をよく見る自転車を通報することも、無きにしてもあらずかなと思います。

自転車の罰則が強化されたことで、インターネット上の正義・警備をしている人達に、画像や動画を晒し上げられて罰金に繋がったケースも増えそうだなと━━。

一時停止のルールはちゃんと知ったほうがいい

私から言えるのは、一時停止は本当に止まったほうがいいですよ、と。

あの標識が何であるかといえば、「ここで止まったほうが事故りにくいよ」みたいな位置にあるから、優しさみたいな標識なんですよ。

そして、停止線の手前で止まらない人が多すぎ問題で、一時停止をするべき場所を勘違いしているドライバーと自転車ライダーたちが多すぎます。

一時停止の標識があり、停止線がある交差点は、まず停止線の手前で停まる。

ちゃんと左右確認していれば3秒は停止しているはずだから、ここで第一関門をクリア。

次に交差点手前で停止して同じことをするから、正しい方法だと2回停まることになるんですよ。

歩行者は車道外なので停止する必要はないんですが、自分の安全確保で止まってから左右確認することが望ましいわけです。

自転車はそれと同じように、車道脇をスルーしていくことが多いんですけど、車道外走ってる時点んで違反だし、一時停止無視と歩道の走行で罰金もダブルアップになるので止めましょう。

自転車の罰則金強化を子どもにわからせないと親が困る話

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次