海を汚すのは誰だ? 日本海を襲うゴミ問題の真相に迫る

青い海と豊かな自然が広がる日本海。しかし、その美しい景観の裏で、深刻な海洋ゴミ問題が進行しています。

海岸線に打ち上げられたゴミの山、海面に浮かぶプラスチック片…目を覆いたくなるような光景が広がっています。

一体、誰が海を汚しているのでしょうか?

目次

なぜ、日本海はゴミだらけになるのか?

日本海は、周囲を陸地に囲まれた閉鎖性海域です。

そのため、外洋との水の交換が少なく、一度ゴミが流れ込むと滞留しやすいため、ゴミが蓄積しやすいという特徴があります。

また、東アジアモンスーンの影響で、冬には北西の季節風が強く吹き、大陸からゴミが運ばれてくるという地理的な要因も挙げられます。

さらに、日本海には、対馬海流、リマン海流、朝鮮海流といった海流が流れており、これらの海流がゴミを日本海沿岸に運び、漂着させているのです。

大陸からのゴミの実態

日本海沿岸に漂着するゴミの種類は様々ですが、多くはプラスチックゴミです。

ペットボトル、食品容器、漁具など、私たちの生活に密着したものが多く見られます。

これらのゴミの中には、ハングル文字や中国語表記のあるものが多く含まれており、大陸から流れ着いたゴミであることが分かります。

実際、漂着ゴミの成分分析やDNA分析を行った研究では、中国や韓国など大陸起源のゴミがかなりの割合を占めているという結果が出ています。

海洋ゴミが及ぼす深刻な影響

海洋ゴミは、景観を損なうだけでなく、海洋生物の生態系、そして人間の健康にも深刻な影響を及ぼします。

  1. 海洋生物への影響
  • 誤飲: 海鳥や魚類、ウミガメなどがプラスチックゴミを誤飲し、消化器官を詰まらせて命を落とすケースが後を絶ちません。
  • entanglement: 漁網やロープなどのゴミに絡まり、海獣や魚類が怪我をしたり、 溺れたりするケースも発生しています。
  • マイクロプラスチック: プラスチックゴミが細かく砕かれたマイクロプラスチックは、海洋生物の体内に蓄積し、食物連鎖を通じて人間にも影響を及ぼす可能性が懸念されています。
  1. 漁業への影響
  • 漁網の破損: 漂流するゴミが漁網に絡まり、破損させてしまうことがあります。
  • 漁獲量の減少: 海洋生物の減少や、ゴミが混入することによる漁獲物の品質低下が懸念されます。
  1. 人間の健康への影響
  • マイクロプラスチック: マイクロプラスチックは、魚介類を通じて人間の体内に入り込み、健康への影響が懸念されています。
  • 有害物質: ゴミに含まれる有害物質が、海水や海洋生物を通じて人間の体内に入り込む可能性もあります。

今、私たちにできること

海洋ゴミ問題は、もはや他人事ではありません。

美しい日本海を守るために、そして私たち自身の健康を守るために、今こそ行動を起こす必要があります。

  • ゴミを減らす: 普段の生活からゴミを減らすように心がけ、マイバッグやマイボトルの利用、過剰包装の拒否などを実践しましょう。
  • リサイクル: 資源を有効活用するため、ゴミの分別を徹底し、積極的にリサイクルに取り組みましょう。
  • ビーチクリーン: 地域のビーチクリーン活動に参加し、海岸に漂着したゴミを回収しましょう。
  • 環境問題に関心を持つ: 海洋ゴミ問題だけでなく、様々な環境問題に関心を持ち、積極的に学び、情報を発信しましょう。
  • 企業や行政への働きかけ: 環境に配慮した製品やサービスを選ぶ、環境問題に取り組む企業や団体を支援する、行政に海洋ゴミ対策を要望するなど、積極的に声を上げましょう。

海洋ゴミ問題は、地球全体の未来に関わる重要な課題です。

私たち一人ひとりが意識を高め、行動することで、美しい海を守り、未来の世代に引き継いでいきましょう。

参考資料
  • 環境省 海洋ごみポータルサイト
  • 日本海海洋ごみ研究センター
  • WWFジャパン

注釈:記事の内容は、執筆時点の情報に基づいています。

この記事が、海洋ゴミ問題について考えるきっかけになれば幸いです。

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