「AIが普及すれば、もうGoogleで検索する人なんていなくなる」——そんな予測を聞いたことがある人も多いんじゃないかと思う。
私も最初はそう思っていた。ChatGPTやGeminiのようなAIアシスタントが登場して、わざわざ検索結果のリンクを一つ一つクリックする必要がなくなるなら、確かに検索エンジンの役割は終わりに近づいているように見える。
でも、実際のデータを見てみると、話はそう単純じゃないらしい。
予測と現実のギャップ
多くの専門家が「AI Overviewの登場で検索トラフィックは大幅に減少する」と予測していた。
確かに理屈としては筋が通っている。AIが直接答えを提示してくれるなら、わざわざWebサイトを訪問する必要はないからね。
ところが、蓋を開けてみると従来型の検索トラフィックはそれほど減少していないらしい。むしろ指名検索(ブランド名や特定のサイト名での検索)は増えているし、AI Overviewも順調に利用されている。
つまり、AIと従来型検索が共存している状態なんだ。
なぜ人々は検索エンジンを使い続けるのか
じゃあ、なぜAIがあるのに人々は検索エンジンを使い続けているのか?私が考える理由は主に2つある。
無料で使える範囲の制限
まず、AIサービスの無料プランには制限がある。
ChatGPTもGeminiも、無料版だと利用回数や機能に制限がかかる。一方、Google検索は完全に無料で、回数制限もない。
調べごとをする頻度が高い人ほど、この差は大きく感じるはず。
長年の「慣れ」という強力な壁
もう一つは、人々の行動習慣だ。
Googleは20年以上もの間、検索エンジンのトップに君臨してきた。「何か調べたいことがあったらGoogleで検索する」という行動は、もはや無意識レベルで染み付いている。
新しいツールがどれだけ便利でも、長年の習慣を変えるのは簡単じゃない。特に、今のやり方で十分満足している人にとっては、わざわざ新しい方法を学ぶ動機が弱いんだよね。
AI時代の検索エンジンの役割
興味深いのは、AIで調べごとをしている人でも、結局サーチエンジンに頼らざるを得ない状況があるということ。
例えば、最新のニュースや地域の情報、特定の商品の価格比較など、リアルタイム性や網羅性が求められる情報は、まだ検索エンジンの方が優れている場合が多い。
AIは確かに便利だけど、万能じゃない。用途によって使い分けるのが、今のところ最も賢い選択なんだと思う。
まとめ:変化は緩やかに進む
結論として、AIによってWeb検索が終わるという予測は、少なくとも短期的には外れたと言える。
人々の行動を変えるには時間がかかる。新しい技術が登場しても、慣れ親しんだ方法から急に新時代に移行できる人は少ない。
おそらく、これからの数年間はAIと検索エンジンが共存しながら、徐々に役割分担が明確になっていくんじゃないかと私は考えている。完全な移行が起こるとしても、それはもっと先の話だろう。
検索の未来は、「終わり」ではなく「進化」なのかもしれない。